空気重めのオンライン会議。たった数分で変わるアイスブレイクの工夫とは?
皆さんの職場では、オンライン会議は行われていますか?コロナ禍の影響もあり、以前に比べ多くの企業で活用されていることと思います。オンラインのため移動をしなくて良いなどの魅力がある一方、人と人が話し合う場としての質的な部分については、リアルな会議と違う面を感じる方も多いのではないでしょうか。
例えば、マネジャーやリーダーの方々は、ご自身が中心となる会議も多いことでしょう。「場の雰囲気が何となくカタい」「発言のタイミングが難しい」「聞いてくれているのかどうか分かりにくい」等々...。やり取りが弾まない中で、結局ご自身ばかりが話し続けたり、発言を促すため進行をし続けたりする状況もありそうです。
アイスブレイクを入れると、オンライン会議は話しやすくなる
そこで、オンライン会議での話し合いをしやすくするために、ちょっとしたアイスブレイクを取り入れるのはいかがでしょうか?
「アイスブレイク」とは?
「アイスブレイク」は、初めて出会った人同士や、会議の緊張をほぐすことでコミュニケーションを円滑にし、出席者が目的に応じた積極性を発揮できるようにする手法です。会議や研修の冒頭に、5~10分程度行われることが一般的です。
なお、アイスブレイクは、初対面の人だけで用いられる手法ではありません。場の雰囲気を和ませて発言しやすい空気を生み出したり、お互いを知ることで能率を高めたりするために用いられます。そのため、職場や学校、ワークショップや歓迎会など、様々な場で活用されています。
引用:「アイスブレイク」の意味と4つのメリット | リクナビNEXTジャーナル引用
私たちチームワーク総研でも、オンライン会議ではアイスブレイクを取り入れています。兼務メンバーも含めると15人程のチームで、現在はほぼ全員がテレワークです。
週に一度、全員が参加する定例会があります。その時にオンライン会議ツールの機能を利用し、4-5人程度の少人数グループに分かれて会話を楽しむ「10分ザツダン」をしています。予めテーマ別の部屋を用意、会議開始時に各自が気になるテーマの部屋へ行き、居合わせたメンバーと好きに話すというものです。
● ある日の「10分ザツダン」:テーマ別の3つの部屋に4人づつ入っています。途中の部屋移動もOK。
「10分ザツダン」を終え全員が元のオンラインルームに戻ってくると「いいこと聞いちゃった」「〇〇さんの話がやばかった(笑)」などと、ワイワイ盛りあがります。
実施のポイントはシンプルです。
● 話しやすいテーマにする
● 興味がある会話ができるよう、また人数が適度に分散するよう、テーマ部屋はいくつか用意する
● 飽きや気疲れを生じさせない気軽なザツダンとするため、程良い時間で切り上げる(10分に限らず3分でも5分でも)
● アイスブレイクが目的のため、業務には関係のない内容もOKにする
● 最後は、各部屋で話した内容を、全員で軽く共有する
「10分ザツダン」を最初に始めたチームワーク総研統括ディレクターの和田に、アイスブレイクを始めた目的やきっかけを聞きました。
「オンライン主体の中、そもそも直接話す機会がないメンバー同士が増え"仕事以外の話をしたい"という声を耳にすることが増えたんです。みんな雑談する機会がほしいと思っているんだと感じました。そこで自分の主催する会議を利用して、何かアイスブレイクのようなこと、メンバーがつながって良い影響が出るような場づくりができないかなと。」
「これまではオンライン特有の重めな(笑)空気の中、自分が冒頭にしゃべって空気づくりをしてから始めていました。でも「10分ザツダン」 をしてみると、メンバーの表情が明るくほぐれて、話しやすい聞きやすい場になってきたと感じています。」
実際、メンバーからは「出社の時は普通に会話をする人でも、テレワークでは業務で直接関わらないと話す機会が減る。そういう人とも出社時のようなコミュニケーションがとれる。」「大人数のオンライン会議はどうしても重たい空気感になることが多かったが、10分ザツダンがあることで緊張が解け、リラックスした雰囲気を感じます。」「以前は比較的受け身だったけど、10分ザツダンをするとそのまま喋ろうかなというウォーミングアップになる。」などの声が聞かれました。
オンライン会議ツールを利用した手軽なアイスブレイク、コミュニケーションの質を高めるきっかけになるかもしれません。
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著者プロフィール
三宅 雪子
チームワーク総研研究員・編集員。組織におけるチームワークを探求。働く人の強み・魅力を引き出し、人と人との関わりをチームの生産性へつなぐ道すじを探る。