サイボウズ チームワーク総研

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リーダーシップ研修

「仕事を楽しむ」プロフェッショナルを育てるSAC大学

Septeni Ad Creative 株式会社

デジタル広告の販売をはじめ、データ、AIを活用したソリューションを提供している株式会社セプテーニ。その中でも、SNSや動画など、インターネット広告のクリエイティブ制作に特化しているのがSepteni Ad Creative株式会社です。社是は「行けよ楽しめ。GO GOLDEN」。その中で、人事や採用、総務を担当しているのが「PR部」です。

そのPR部が、リーダーシップをテーマに「自立した社員」の育成を目指してはじめたSAC(SAC:Septeni ad creative/読み方:サック)大学。その中で、サイボウズ チームワーク総研の研修を採り入れていただきました。

本記事は、SAC大学におけるSAC社員のみなさまの変化と、サイボウズの関わりについてのレポートです。PR部の竹見大輔さんと、下坂美里さんにお話を伺いました。


リーダーは「役職」ではなく「役割」

チームワーク総研:人事の仕事をされていらっしゃるのに、「PR部」とは面白い部署名ですね。

竹見さん:元々は人事総務部という部署名だったんですが、「社内、社外両方にSACのファンをつくっていく」ことをミッションに掲げたとき、まず、自分たちが会社のバリューを体現し、率先して社内外にPRしていくため、PR部に変更しました。


チームワーク総研:今回、チームワーク総研とご縁をいただいたきっかけは何だったんですか?

竹見さん:SACには100人以上のスタッフがいるのですが若いスタッフが多く、そのため経験が浅い人でもリーダー的な役割を担うことが結構あって。でも、必ずしも全員が過去にリーダーを経験したわけではないので、「私はリーダーにむいていない」「リーダーは、何をすればいいのかわからない」といった声が多かったんです。

僕はリーダーを「役職」ではなく「役割」だと思っているのですが、リーダーに関する社員の声を聞いて、社員が「リーダーに向いていない」のではなくて、「リーダーのことを知らない」んだなと思ったんです。僕は社員に「リーダー」をやって欲しかったのではなくて「リーダーシップ」をとって欲しかったんです。


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竹見大輔さん。神奈川県出身。Septeni Ad Creativeで採用・教育をはじめとした働く環境づくりをしている。働く上での行動理念は『無駄、非効率、直感、遊び心を大事に自分らしく働き、繋がる』。

チームワーク総研:リーダーは役割だと。

竹見さん:ええ。そこで、リーダーシップの研修をしようと思ったんです。どうせやるなら学校っぽくしたいなと思って、名前は「SAC大学」と名付けました。

SAC大学をはじめるにあたって、まず自分がリーダーシップに関するいろんな本を読んでみました。 そこであらためて思ったことが「リーダーシップとは一人ひとりが働く上で持つべき"マインドセット"と自分のミッションを遂行する"実行力"」だなと。それがリーダーシップであり、働く上での「自立」だと。

また、研修の内容を考えていたとき「社内だけではなく、様々なリーダーシップを学べる機会にしたい」と思ったんです。そこで、働きがいのある会社ランキングで上位のサイボウズさんのことを思い出しご連絡しました。 研修はもちろん、サイボウズさんの文化や考えも聞いてみたいと思いました。



情報を「隠していないが、伝えていない」

チームワーク総研:サイボウズの文化や考えに触れる中で、これまでの御社との違いを感じたのはどのあたりですか?

竹見さんもっとも違うと感じたのが、情報共有の考え方ですね。サイボウズさんって、情報共有がめっちゃオープンじゃないですか。「どんな情報もみんなが見ることができる」という話を聞いた時に 、「僕たちは、別に隠しているわけじゃないけど、結果的に伝えていないことってあるな」と。


チームワーク総研:意図的に隠しているわけじゃないけど......

竹見さん:それこそ、マネージャーやリーダーでとまってしまっているとか。


チームワーク総研:とまっているのは、たとえばどんな情報でしょう?

竹見さん:進捗会議の情報とかですね。週に1回ボードメンバーでミーティングをしているのですが、その後メンバーに伝えているチームと、そうでないチームがあったり、伝えていても情報の粒度にどうしても差が出てしまうと思うんですよね。

なので少しずつですが、サイボウズさんを見習ってみんなが見れるところに情報を共有していっているところです。



「空気感」がわからない

チームワーク総研:情報がとまることで、何か問題は起こっていたんですか?

竹見さん:空気感がわからないことですね。コロナ禍の前は、みんなオフィスにいるから「いま、忙しいんだ」とか、「少し落ち着いている」とか、空気感で把握できたと思うんです。でも、在宅勤務になってから、その空気感がわからない。最悪なのは、わからないことに慣れちゃって、疑問を持たなくなることだなって。


チームワーク総研:確かに、「そういうものだ」と思っちゃうのは問題ですね。


大切なのは「情報を取りに行ける環境」と「心理的安全性」

チームワーク総研:下坂さんは、どのあたりで御社とサイボウズとの違いを感じましたか?

下坂さん:わたしも竹見と考えが近くて、サイボウズさんとは情報共有の部分に違いを感じましたね。人事という立場もあって、これまでは開示していない情報もありました。でも、研修を通して情報開示の重要性を知ったとき、情報を取りに行きたい人が取りに行ける環境や、思っていることを隠さず伝えられる心理的安全性が大切だなと。


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下坂美里さん。2020年7月入社。北海道出身。大学卒業後は東京で生活をし、2020年よりUターン。入社後の研修や教育、面談等の人事を担当。「いつもごきげんに」をモットーに「関わる人の笑顔を作り続ける」ことに日々向き合い中。

チームワーク総研:大切なのは「情報を取りに行ける環境」と「心理的安全性」だと。

下坂さん:いわゆる「ホウレンソウ」のような情報はもちろんですが、それだけではなく、「なぜ、それをしなければならないのか」といった背景や目的を共有すること。発信すべき情報を一人ひとりが知り、オープンにしていくことで、もっと発信しやすい、共有しやすい環境が生まれるんだなと思いました。


チームワーク総研:先ほど、「情報を取りに行ける環境」と「心理的安全性」についてお知らせいただきましたが、なぜ、それらが大切だと感じられたんですか?

下坂さん:3回の研修の中で、「もやもや共有」という、もやもやしていることをざっくばらんに話す時間がありました。最初は「もやもやを共有しちゃって大丈夫なのかな?」って、正直ドキドキしたんですけど、お互いが何でも言える状態になったのがとても新鮮だったんですね。

なぜ、そのような状態になったのかといえば、「何を言っても批判しない」というルールがあったことと、 講師のなかむらアサミさん松川隆さんのファシリテーションがすごくお上手だったんです。「あなたは、そう考えたんですね」と、一旦受け止める......みたいな。そのとき、「話しても大丈夫」って思えました。「これが、心理的安全性なのか」って


チームワーク総研:心理的安全性の重要性を体感されたのですね。

下坂さん:はい、研修には20人弱いたと思うんですけど、その人数でもやもやを分かち合うっていう経験が、いままではあまりなかったんです。


チームワーク総研:知識では知っていたけど......

下坂さん:そうなんです。「安全な場」を体感させていただいたのが、知識だけではなく、理解として落とし込めました。この感覚は大きかったですね。



理想に向かって人は行動する

チームワーク総研:研修は3回あったとのことですが、「もやもや共有」の他には何を?

竹見さん:1回目は、わがままカードによる自己開示。2回目がもやもやを共有する対話の仕方。3回目がサイボウズさんの今までの遍歴と、もやもやの課題解決方法でした。


チームワーク総研:3回の研修を進める中で、社員のみなさんには何か変化を感じられましたか?

竹見さん:サイボウズさんの研修は月に1回、3カ月やったんですよね。そのほか、SAC大学では並行して、5つの研修を同時にやったんです。

参加者は、1年目の社員からリーダー職まで。参加したい人に手を挙げてもらいました。僕は参加者と毎月面談していたのですが、参加者がどうなっていくかを3か月間観察していました。

まず最初の1か月目で、「リーダーとは〇〇だ!」みたいなみんなの固定概念が少し崩れてくるのを感じました。実はこれが一番やりたかったことなんですよ笑

2か月目には、みんな行動に移してくれました。 もちろん、人によって差はありますけど「先月は〇〇でしたが、今月はこうでした」のような行動した話がすごい聞けました。中には、予想以上の行動をしていたメンバーもいましたね。


チームワーク総研:予想以上の行動をした理由って、何だと思われますか?

竹見さん:研修の中で、モチベーションをマネジメントするWill、Can、Mustの話があったんですけど、結局、リーダーシップって「想いの強さ」なのかな?と思って。「もっとこうしたい」「こうなったらいいな」という想いが強いから行動すると思うんですよね。

人によっては、1か月目でWillがあった人もいるし、2か月目で固まり始めた人もいましたが、多くの人が行動に移せるところまで行ったのは僕の中でも大きい学びでした。



お互いの理解で自然と応援しあえる

チームワーク総研:下坂さんはどんな立ち位置で参加されたのですか?

下坂さん:私は全部のプログラムにいち参加者として関わりました。レポートも書きました。


チームワーク総研:どんなところに参加者のみなさんの変化を感じましたか?

下坂さん:私はいち参加者として、サイボウズさんをはじめいろいろな講師の方からの話を聞いて、参加者が以前よりも積極的にコミュニケーションを取ったり、何かあった時に動いている姿勢に驚きでしたね。

新卒の子たちの教育も担当しているんですけど、ある社員を4月からずっと見ています。SAC大学は11月から始まったんですけど、その社員の立ち回りの仕方が変わったなって思っています。

なぜそのように変わったのかはその人の中にあると思うんですけど、いろんな人の言葉に触れて、思いが強くなって、「自分はもっとこうしたい」という気持ちが積み上がっていったのは傍から見てもわかりました。「この機会を最大限に生かしたんだな」って思いました。


チームワーク総研:他の参加者が変わっていくさまを感じたんですね。

下坂さん:そうですね。あとは、今回の研修で自己理解につながったのも大きな収穫でした。また、研修では自己開示を他の参加者とともに行うので、挑戦する気持ちや、成長したい気持ち、そのための努力など、他の社員に対する理解にもつながりました。お互いの気持ちを理解できたので、自然と応援しあえました。それが、いち参加者としてすごく楽しかったんです。「思いっきりやれるな」って、自分自身で思えました。


竹見さん:SAC大学の存在が、成長を実感できる場だったということ。


下坂さん:そうですね、自分から手を上げた人たちが参加しているので、お互いを高め合える空気感の中で参加できたのは、私自身も有り難かったなと思っています。



SAC大学の学びを「共通言語」に

チームワーク総研:今までのお話を聞いていると、何も問題がなかったように感じられたのですが、何か摩擦は起きなかったのですか。社外のセミナーを受けてきた人が社内で実践しようとすると、周囲から受け入れてもらえず苦労することがよくあるなと思っていて。

竹見さん:みんなに聞いたわけではないので分かりませんが、ほとんどなかったと思いますね。


下坂さん:私もそう思います。もちろん、SAC大学に参加していない人は、参加している人の知識は得ていないので、共通言語で話せない......といったことはあったように思います。でも、そういった相違はよくあることだと思うので、SAC大学の学びが共通言語になると、さらによくなるんだろうなとは感じていました。


チームワーク総研:みんなに共通認識があると、コミュニケーションもやりやすくなりますよね。

下坂さん:早速、SAC大学で学んだことをPR部に持ち帰って、今回行ったわがままカードによる価値観共有や、will can mustのワークをみんなでやってみました。SAC大学で体感したことを、チームのメンバーも体感してほしいし、更に他部署にも横展開できたらいいなと思っています。こういう思いが生まれたことも、SAC大学で学んだからこそだったのかなと思います。



「仕事を楽しむ」プロフェッショナルが育つ環境づくり

チームワーク総研:今後、SAC大学や御社をどのようにしていきたいと思われていますか?

竹見さん僕たちSACのビジョンは「関わるすべての人に驚きをデザインする」なんですが、お客さんや広告を見ているユーザーもそうですし、一緒に働いている仲間に対しても、期待を超えるサービスを提供していけるような会社になっていきたい。という思いがあります。

そのために僕たちSACは制作会社なので、プロフェッショナルのクリエイティブ集団にしていきたいんですよ。技術的なことはもちろんですが、仕事に対する考え方やスタンスに対しても。

なので僕たち人事は、プロフェッショナルが育つ環境作りをしております。SAC大学もその一つの手段にすぎません。

ただ今回SAC大学で手応えも感じたので、さらに展開して行きたいなと思っています。SAC大学によって、想いが作れて、行動できる人が増えてきたので、今後はその想いをもっと強いメッセージに変え、高め合えるようなコミュニティ「SAC大学院」を作りたいですね。


チームワーク総研:大学院も!

竹見さん:はい、めっちゃ楽しそうだと思いませんか笑

僕たちSACの社是は「行けよ楽しめ。GO GOLDEN」なんですが、「行けよ」はチャレンジしていこう、「楽しめ」はチャレンジも含めて仕事を楽しんでいこう。「GO GOLDEN」は輝く未来に進んで行くっていう意味なんです。

そういう、仕事を楽しめる人がプロフェッショナルだと思うんですよね。仕事を楽しめる。だからいいものが作れる。そういった風土や文化を作っていきたいですね。

「仕事を楽しむ」って、言葉で言うのは簡単ですが、それを言葉で伝えることは案外難しいですよね。だからこそ、この「難しいこと」をSAC大学などの施策を通じて少しずつみんなに体験していってもらいたいと思います。


チームワーク総研:下坂さんはいかがですか?

下坂さん:今回のSAC大学で、コミュニケーションや対話の大切さに気づきました。それによって、お互いを高めあえたり、思っていることを伝えられたり。一人ひとりに共通の知識や体験があることによって、組織として、自分として、理想に向かって仲間と協力しながら前に進める、協働できるんじゃないかと思います

いま、新卒教育のメンターとしても関わっているので、今回わたしが学んだこと、体験したことを発信して行きたいなって思っています。やっぱり、理想に向かって行動していきたいですよね。


チームワーク総研:SAC大学は、理想に向かって前に進むプロフェッショナルを育てる存在なのですね。