都内ビジネスパーソン400人に聞く「東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会混雑への働き方対応」に関する調査
企業や組織へチームワークや働き方改革のメソッドを提供するサイボウズ チームワーク総研は、開催が一年後に迫る「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」時の働き方対応について意識および実態の調査を行いました。
[ 調査概要 ]
◆調査対象:25-50歳のビジネスパーソン男女 東京都内勤務者 計400名
<内訳>・職場の働き方整備や制度作り業務への関与者 100名
・上記以外のビジネスパーソン 300名
◆調査期間:2019年6月28日(金)~29日(土)
◆調査方法:インターネット調査
大会期間中の通勤や仕事上の移動について
7割が「不安」と回答
さらに「本音では会社を休みたい」人も7割
理由のトップは"混雑への不安"
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会中の通勤や仕事上の移動について聞く質問では、「不安がある」という回答が約4割に達し、「やや不安がある」と合わせると7割にのぼりました【図1】。「不安」の理由を見ると「移動に時間や手間がかかりそう」が一番多く、次点に「混雑による暑さ」「業務スケジュールへの影響」と続きました【図2】。
大会期間中について、本音では会社を休みたいかどうか?を質問すると「はい」が7割に達しました【図3】。理由は「交通混雑が嫌だから」がトップとなりました【図4】。
企業の対策は4割が「予定なし」
「社内で業務として働き方整備に関与している人」に、会社としての対策予定を聞いたところ、「対策検討は予定していない」が最も多く、約4割になりました。検討予定と回答した人の中でも「時期は未定」との回答が多くなりました【図5】。
対策の上位は「時差通勤」や「スケジュール調整」
政府推進のリモートワークは選択肢中「4位」
導入時の懸念も
「会社として対策検討の予定がある」とした63名にその内容を聞いたところ、「時差通勤」や「スケジュール調整の推奨」が上位となり、「リモートワーク」や「TV会議システム」を上回りました【図6】。
さらにその中でリモートワークやモバイルワークを検討している36名に、推進にあたっての懸念を聞いたところ、「リモート時の勤務管理」や「社員教育」などがあがりました。(回答者一人あたり4.5項目を選択)【図7】。しかし導入した場合には「大会後も継続したい」という意向が見られました【図8】。
リモートワーク導入状況、企業規模により違いあり
現在のリモートワークの導入状況では、何らかの形で導入している会社は「全社員が利用可能」では約1割に留まり、「特定条件を満たす社員のみ利用可能」を含めると約4割 となりました【図9】。
企業の従業員規模数でみると大きな違いがありました。在宅ワーク・サテライトオフィス・モバイルワークいずれのリモートワーク手法においても、100人以下企業では「不要」の声が約6割にのぼり、101人~1000人以下企業では「在宅やサテライトオフィスでの導入希望」の声が多く上がりました【図10】。
まとめ
今回の調査では、開催が一年後に迫る「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」時の働き方対応について意識および実態を調べました。
多くの方が大会期間中の通勤や移動の混雑を不安視している一方、企業側としては現時点で必ずしも対策が進んでいる訳ではないようです。
政府が推奨しているリモートワークについては、企業規模により必要性に差があること、導入検討の際に懸念があることが見えてきました。
サイボウズ チームワーク総研では、個人の幸福度とチームの生産性の両方を高めるための多数の研修プログラムを用意しており、リモートワークに関するセミナーも行っております。
今後もチームやチームワークを考える調査の一環として、様々な調査を行い発信してまいります。
※引用について:
本調査を引用いただく際は出所の明示をお願いいたします。
例)サイボウズチームワーク総研「東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会混雑への働き方対応に関する調査」
著者プロフィール
三宅 雪子
チームワーク総研研究員・編集員。組織におけるチームワークを探求。働く人の強み・魅力を引き出し、人と人との関わりをチームの生産性へつなぐ道すじを探る。