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「説明責任と質問責任」――チームの理不尽をなくし、コミュニケーションをよくする法

説明責任と質問責任

サイボウズ チームワーク総研の竹内義晴です。

あなたは、会社の中で「もやもやしていること」や「違和感を抱いていること」はありますか。多かれ少なかれ、だれもがあるのではないかと思います。

たとえば、「上司が今期の売上目標を、何の説明もなしに引き上げた」とか、本当は時間の余裕がないのに、働き方改革だからと「残業せずに、とにかく帰れ」と言われたとか。

一方的な対応に、「理不尽だなぁ」「ちゃんと説明してほしい」とお感じになったこともあるかもしれません。

けれども、そのもやもや感をぶつけることは、あまりないのではないでしょうか。その理由は、「立場的に」「言ったあとが不安」など、いろいろあるかと思いますが、その結果、もやもや感をぐっと飲みこむか、同僚と居酒屋で愚痴るか......といった対応をするのが一般的かもしれません。

ですが、それで「状況がよくなったことがない」というご経験も、また、おありになるのではないでしょうか。

説明する責任があれば、質問する責任もある

このような、もやもや感や違和感、理不尽さを感じた時、サイボウズでは「説明責任」と「質問責任」を、それぞれが果たすことを大切にしています。

「説明責任」は、これまでもよく言われるように、相手の納得感が得られるように「わかりやすく説明すること」です。「質問責任」は、思ったり、感じたりしたことがあれば「わからないままにせずに、質問すること」です。

「わかりやすいように説明するけれど、わからないことがあったら質問してね。それには、一生懸命こたえます」というのが、サイボウズ全社員の共通認識です。説明責任と質問責任を意識すると、自然と「双方のコミュニケーション」が生まれ、「理不尽だなぁ」「ちゃんと説明してほしい」といった、コミュニケーションギャップが起きにくくなります。

質問責任を果たした新入社員のDくん

たとえば先日、新入社員のDくんから、「タスク管理で悩んでいる」という相談を受けました。なんでも、「1日がミーティングで終わる日がある」「中には、自分が参加しなくてもいいミーティングもあるのではないか」とのことでした。

サイボウズでは、ミーティングを行いたい場合、参加してほしいメンバーの予定をグループウェアで確認したのち、空いていれば、主催者の意思でミーティングを設定することができます。つまり、「主催者ドリブン」です。

特に、新入社員には「この情報は知っておいたほうがいい」と、主催者が良かれと思ってミーティングに入れることもあり、Dくんはそのジレンマに悩んでいたのです。

そこで、私はこう質問しました。「その会議はどんな内容なのか、Dくんにとってどんな意味があるのかを、主催者に質問してみた?」すると、「まだ、確認していない」と言います。

その後、Dくんは、ミーティングの主催者に質問責任を果たし、「必ず出たほうがいいミーティング」と、「出席が必ずしも必須でないミーティング」を分けて、スケジュールを調整したそうです。

質問責任が果たせる風土をつくる

ここまでお読みになって、「なるほど、上司や同僚から言われることを受け入れるだけではなく、疑問に思ったことや、もやもやしたことがあったら、質問したほうがいいんだな」と思われたのではないかと思います。

一方、「そうはいっても、上司に質問責任を果たすのは難しそうだな」とお感じになった方もいらっしゃるかもしれません。

たとえば、上司から「今期の売上目標を10%引き上げます」と言われたとき、なんでも質問できる風土がチームになければ、「なぜ、このタイミングで10%引き上げるのですか?」「何のために引き上げるのか、目的を教えていただいてもいいですか?」のように質問するのは、なかなか勇気がいるでしょう。

このように、説明責任、質問責任を果たすためには、「気軽に質問できる風土」が、チームに必要なわけです。

もしあなたが、マネジャーやリーダーのような立場なら、説明責任と質問責任を十分機能させるために、「チームワーク良いチームでありたいから、わからないことや、疑問に思ったりしたことがあったときは、何でも聞いてね。質問されたことは何でも答えるから」のように、その目的や、目指している理想像を事前に伝えるといいでしょう。

また、もしあなたが、メンバー側の立場なら、「〇〇でわからないことがあるのですが、教えていただいてもいいですか?」「〇〇について知りたいのですが、教えてください」のように、質問してみるのはどうでしょうか。「なぜですか?」「どうしてですか?」のような、責め立てる形ではなく、「教えていただいていいですか?」のように、興味・関心があるような質問のしかたをすれば、質問された側も、自主性や積極性を感じ、説明したくなると思います。

このように、説明責任と質問責任を果たし、双方向のコミュニケーションをしていけば、チーム内での理不尽や不満が減り、良いチームに近づくでしょう。

著者プロフィール

竹内義晴

チームワーク総研とサイボウズ式編集部の兼務。新潟でNPO法人しごとのみらいを経営しながらサイボウズで複業しています。コミュニケーションの専門家。