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サイボウズ副社長 山田理 「カイシャインの心得」を出版──「新しい時代の歩き方」を提案

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このたび、副社長の山田が、著書第2弾となる「カイシャインの心得 幸せに働くために更新したい大切なこと」を大和書房から出版しました。


この本では、『夢がなくても、成長なんて気にしなくても、自分らしく、楽しく、イキイキ、ワクワクし、人に「ありがとう」と感謝されながら働くことってできるんじゃないか』という提案をしています。

夢や将来の目標がないと悩んでいる若い世代のみなさんそんな若い世代を応援したい昭和世代のみなさんにこの本を読んでいただき、一緒に、一歩踏み出していただきたいと思っています。


ここに、「はじめに」の前半を公開します。

 はじめに
――いつも不安で夢もない若者だった僕から、今の時代の若いみなさんへ

サイボウズ株式会社取締役副社長 山田理

いったい自分はなにものなのだろうか

いったい自分はなにができるのだろうか

いったい自分はなにがしたいのだろうか

いったい自分はどんな大人になるのだろうか

いったい自分はどんな人生を歩んでいくのだろうか

いったい......

学生のころの僕は、なにがしたいかも、そして、なにができるかもわかりませんでした。

夢なんてなかったんです。夢や将来の目標を大人に聞かれて、無理やりつくったりして話すことはありました。でも、本気でそれができるのか、それに人生をかけるほどやりたいのかと自問自答すると、いつも答えはノーでした

そのころの僕は、霧が立ち込めた暗闇の中をただただ歩いているような感じでした。歩くうちに、暗闇はやがて薄明かりになったけれど、それでも前がよく見えない。そんな中を一歩一歩と歩き続け、最近になってやっと、なんとなく霧が晴れて行き先が見えてきたように感じます。学生のころから数えて30年、50歳を超えてからのことです。

僕のこれまでは、どちらかといえば悩んだりつらかったりしたことのほうが多かったかもしれません。不安と常に背中合わせだった気がします。それでも僕は、自分の人生は幸せだな、と思い続けてきました。だから、こんなに遠くまで歩いてこられたんだと思うんです。

自分の人生を考えると、前を見ると暗闇でも、後ろを振り返るとはっきりと自分が歩んできた道が見えるんです。そのことには、若いときから無意識のうちに気がついていたように思います。不安になったとき、道に迷ったとき、立ち止まっては後ろを振り返り、自分の歩んできた道をじっと見て、今の自分の姿を確認する。そしてもう一度前を見ると、不思議なことに1メートル先の道がなんとなく見えるようになる。それを繰り返しながら、見通しの悪い道を一歩また一歩と歩いていく。それを続けると、10メートル先、100メートル先......と、どんどん先の道が見えてくるのです。

暗闇や霧の中で僕がずっと持ち続け、少し先の道を照らしてくれたもの  今思えばそれは、自分自身であり、自分の個性でした。

自分自身というものを頼りに歩き続けて30余年、振り返ると自分の後ろに長い長い道のりが見えるようになりました。それと同時に、これから進みたいと思える長い長い道のりが、自分の前に現れていたんです。これが、人が言う「夢」なんでしょうか。確信はありませんが、昔は想像することさえもなかった「夢」とよんでよさそうなものが、今、自分の目の前にあるんです。

この機会に、自分が無意識に歩いてきた歩き方をあらためて振り返ってみるつもりです。そして、「自分はいったい何者なのか」「どんな人生を歩んでいくのか」と不安に思っている若いみなさんに、「新しい時代の歩き方」として、なにかを伝えることができればいいなと思ってます。 これからの常識は若いみなさんがつくるもの

みなさんは今、仕事やキャリアについての悩みがあって、それを解決するヒントを求めてこの本を手にとってくれたのかもしれません。  僕はぜひ、そんなみなさんの力になりたい。

でも、この本にはあまり具体的な「やり方」は書いていません。「こうやったら夢は叶う」とか、「頭の固い上司に話をわかってもらうコツ」とか、「倍速で仕事をこなして複業する方法」とか、そういうノウハウはほかで学んでもらうとして、僕が伝えようとしているのは、もっと根本的な考え方のところです。

なんでそれが必要かというと、今はこれまで常識だと思われていたことが逆に非常識になる時代だからです。「こんなん常識やん」「これが普通やろ」と思ってやったことが、まったく必要のないことだったりするのです。

 

たとえば、「仕事において、人は我慢や成長をすべき」という今までの常識があります。特に若い人は、「経理部の人間なら、これはできるようになってほしい」とか、「キミは資料をつくるのはうまいんだけど、もっとプレゼンのスキルを上げてくれ」とか、常にがんばってステップアップすることを要求されがちです。そのとき、多くの場合は「できないこと」、凹凸でいえば凹のほうを埋めるような成長が期待されます。

でも僕は、「できないこと」ではなく「できること」をベースに自分の仕事を継続していくのが、これからの常識になると思っています。プレゼンが苦手な人はプレゼンの練習に時間を費やすよりも、プレゼンが得意な人を見つけてきて任せ、自分はもともと得意なことにもっと集中すればいい。そのほうが、チームとしてのアウトプットは大きくなるはずです。

若い人なら、僕が言っていることが直感的にわかるのではないでしょうか。そう、親や上司や先輩が言う常識なんて気にせず、今の感覚を信じればいい。これからの常識を新しくつくっていけばいいんですよ。そのほうがきっと、自分もまわりも幸せな働き方ができます。僕がこの本で伝えたいのは、幸せに働いていくための、ベースとなる考え方なのです。

「できないこと」をあきらめたから役に立てた

「できること」をベースにがんばったほうがいいというのは、なんとなくわかる。でも、それって「できる人」に対して言えることでしょ? 仕事に役立つスキルなんてたいしてない自分は、やっぱり「できないこと」を少しでもできるように努力するしかないんじゃないの?

そんなふうに思う人もいるかもしれませんし、その気持ちもよくわかります。もちろん、すでにまわりから評価されている人は、その評価されているスキルをますます磨けばいい。でも、ここで伝えたいことは、そうじゃない人にも、やっぱりなにか得意なことやできることがあるはずだということです。特に人より抜きん出ている必要はありません。あなたがそれをすることで誰かが「ありがとう」と言ってくれる、それが仕事の基本なんです。

僕がこんなことを言うのは、自分の実体験があるからです。僕も、人に自慢できるような「できること」は別になくて、「こんな自分でもできること」をベースにここまでやってきたんです

新卒で入った会社では、同期よりも評価されるなんてことはあきらめていたし、今の会社でマネジャーをやるようになってからも、完璧なマネジャーになることはあきらめていました。はっきり言って、あきらめてばかりの人生です。それでも、今の僕は幸せです。だから、みなさんにも、無理せずに幸せになれる方法を伝えたいんです。

本書が、あなたの肩の力を抜き、自分らしく幸せに働く一助になれば幸いです。出版社のサイトのほか、Amazonなどでもお買い求めいただけます。

著者プロフィール

和泉純子

サイボウズチームワーク総研アシスタントディレクター。チームワーク溢れる社会をつくるために、チームワークを広げるプロモーションを担当しています。