今年の新成人400人に聞く「理想の働き方」に関する調査
企業や組織へ、チームワークや働き方改革のメソッドを提供するサイボウズ チームワーク総研は、働き方に関する意識調査として、今年の新成人400人に「理想の働き方」に関する調査を行いました。
[調査概要]
- 調査対象:1998年4月2日~1999年4月1生まれの新成人 男女200名ずつ 計400名
- 調査期間:2018年12月14日(金)~16日(日)
- 調査方法:インターネット調査
約8割が「プライベート重視の働き方」志向
どんな働き方をしたいかと聞く質問では、「プライベートを重視しながら働きたい」と答えた方が約8割いました。【図1】。
4年前の新成人と比べてみると「プライベート重視」は変わらない傾向となっています。一方、わずかではありますが「バリバリがむしゃらに働きたい」が減り「働きたくない」が増えています。【図2】
地元志向の新成人
「どこで働きたいか」を尋ねた質問では、半数近くの人が「地元で」と回答しました【図3】※地元志向で地元が東京の方は「東京で」と回答。
また、「どんな組織で働きたいか」を尋ねた質問では、「中小企業」「大企業」「公務員」が上位でほぼ同じスコアとなりました【図4】。
「どんな社会人になりたいか」とクロス集計すると、「プライベート重視」の人はほぼ傾向に違いがないものの、「バリバリがむしゃらに働きたい」人で「中小企業」で働きたいと回答した人は少なく、「外資系企業」で働きたいと回答した人が多めであることが分かりました。
「人間関係が良い」職場で働きたい
また、どんな職場で働きたいかを尋ねた質問では、「人間関係が良い」「自分が成長できる」「定時で帰りやすい」が上位となりました【図5】。逆に「忙しいが活気がある」「様々なテーマに挑戦できる」など忙しさを想起させるものは下位となりました。
複数回答について、働きたい組織別にクロス集計をすると、大企業選択者では「尊敬できる上司がいる」「多くの人と出会える」「様々なテーマに挑戦できる」、中小企業を選択した人では「定時で帰りやすい」「比較的仕事がラクそう」、公務員を選択した人では「しっかり基礎が身に着けられる」が、平均より高い傾向となりました【図5-2】。
理想の社会人は・・・?
理想の社会人像では、「父親」「母親」「先生」といった身近な社会人の他、「経営者/社長」や現役経営者である孫氏、堀江氏、前澤氏が名を連ねました。今年動向が注目されたイチロー選手や大谷選手もランクインしました【図6】。過去の調査と比較すると、上位5位に「経営者/社長」が入ったのは、今年が初となります。また、イチローは、2014年、2015年の調査でも5位に入っており、世代を超えて「理想の社会人」であることがうかがえます。
まとめ
今回の調査では、将来社会に羽ばたく新成人が、自身の働き方についてどんな理想をもっているのかを調べました。「地元でプライベートを重視しながら働いて、人間関係の良い職場で成長したい」といった新成人の働くことへの意識が垣間見えました。
多様なメンバーを受け入れていくことが、これからのチームづくりには必要です。彼らを職場に迎え入れる際、どのような接し方をするのが良いか考えるきっかけになれば幸いです。
サイボウズ チームワーク総研では、多様な個性を活かしたチームをつくるための研修プログラムを多数用意しています。チームワーク総研では、チームやチームワークを考える調査の一環として、様々な調査を引き続き行い発信してまいります。
※引用について:
本調査を引用いただく際は出所の明示をお願いいたします。
例)サイボウズチームワーク総研「理想の働き方に関する新成人意識調査」
著者プロフィール
三宅 雪子
チームワーク総研研究員・編集員。組織におけるチームワークを探求。働く人の強み・魅力を引き出し、人と人との関わりをチームの生産性へつなぐ道すじを探る。